【おすすめゲーム】マジックポーション・エクスプローラー

作り込まれたウディタゲーでは「これ、どうやって作ってんだ?」と思うものですが、さらに上のレベルが「これ、ウディタだったのか!?」です。

画像素材などがフル自作で、タイトル画面からセーブ/ロードまでが自作化。起動アイコンまで差し替えられている……そうなれば、「ウディタっぽさ」を探すことは困難です。タスクバーで「F4:画面変更 / F8:情報変更」ってあるからウディタなんだな、とかろうじて判断できるレベル。

今回ご紹介するのも、そんな超絶ウディタゲーのひとつです。

作り込みレベルのさらに上

マジックポーション・エクスプローラー

なんかもう自作プログラムゲーにしか見えませんよね。

ドットがかろうじてウディタだなってぐらいです。

放置できない放置ゲー

そこまで作品を作り込むということは、もちろんゲームシステムが作り込まれているということです。

確実におもしろいという、「ハズレ無し」の境地。本作も一風変わったダンジョン探索ゲームとなっており、
主人公の少女パステルは全自動で全100Fのダンジョンをひたすら潜っていきます。

なぜか自宅の地下がダンジョンになってしまったのでどうしてくれるのだと元凶を探して抗議しにいこうというのだから、この主人公、少女ながらに男前です。

ゲームとしては一度スタートボタンを押せば、モンスターにやられて地上に戻るまでずっと勝手に戦って、勝手にアイテムを集めて、勝手にフロアを降って行くのです。マウス操作ということもあって、ブラウザームの要領で「ながらプレイ」ができてしまいます。

しかし、だからといって油断はできません。

プレイヤーがすべき唯一のタスク、「薬の開発」があるからです。薬を開発することで、パステルちゃんのHPや戦闘力、アイテム(ポイント)収集力が強化され、この強化のタイミングと順番こそがダンジョン攻略のかなめなのです。放置ゲーのはずなのに、気が付けばマウスをかたく握りしめ、じっと画面を見つめている自分に気が付くことでしょう。

効果音演出や深度に応じて細かく変化するBGMがまた良い仕事をしています。ピコピコ音がして、数字がガンガン動いていく。根源的なゲーム体験の快感がここにあります。

最終的にはきれいなフルマックス

ダンジョン最深部90~100Fに入るころには、結果的にすべての薬(スキル)のLVがきれいにMAXになろうかというタイミング。

むしろそうでなければたどり着けないような絶妙な調整です。道半ばで倒れようと1Fへ戻されるだけで、他にデスペナルティらしきものはありません。

スキルの中には移動の高速化もあるため、苦労したはずの序盤フロアはほぼ一瞬で駆け抜け、脅威だったボスもザコ同然に粉砕していけるでしょう。クリアだけなら、3,4回の再挑戦で可能なのです。

しかし、クリア評価では「ゲーム内の経過日数」が問われます。

より少ない日数でクリアしなければ高評価は勝ち取れません。すばやくクリアするには1Fへ戻されないよう、つまり戦闘に敗北しないようにHPや回復力ならびに攻撃力の強化が必須ですが、根本的なスピードアップには移動の高速化スキルが重要です。しかし強化ポイントの管理はシビアというのがミソでして、高速化にポイントを振れば戦闘がツラいままだし、戦闘面に特化すればダンジョン探索は遅いままでゲーム内の日数がどんどん増えていってしまいます。

獲得ポイントを増やす薬の強化にもポイントが必要なわけで……めちゃくちゃに悩ましい! あと少しで薬の強化ができるぞと固唾をのんで冒険を見守り、新たなフロアのモンスターたちのインフレ具合に悲鳴を漏らすこと請け合いです。問われるのは薬を強化する順番とタイミング。

ただそれだけのことが、なんと奥深いことでしょう。

 

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マジックポーション・エクスプローラー
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