【ウディコン】第1回から第9回を振り返る

今年の開催で10周年のWOLF RPGエディター公式作品コンテスト、通称ウディコン第10回の開始直前のいま、過去コンテストをおさらいしてみましょう。

各回の特色、優勝作品、個人的ピックアップの形式で語っていきます。

思い出を振り返りたい方、復習がしたい方、最近ウディコンを知ったという方に!

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第1回 2009年
 優勝作品『魔界王伝』
 準優勝『Final war to invite Freedom』
 第三位『SteelRabbit』

初回ということもあり、エントリーの応募作は約30点とやや控えめ。ですが、大部のオーラをまとったRPGや奇抜な意欲作がすでにしのぎを削っています。

優勝はメガネさんの『魔界王伝』。

ウディタはRPG制作ツールとしてどこまでいけるのだろうかと、そんな思いを広げていったかのような作りこみと自由度の労作です。美麗なグラフィックはウディコン全期間を通してみても屈指の訴求力。

 

 

こちらは総合10位『+ra (Plusra)』(Gil Bearさん)。

RPGエディターとしての可能性もさることながら、こんなパズルゲームまで作れるのがウディタのすごさ。

 

第2回 2010年
 優勝作品『Gravity』
 準優勝『魔人封印伝』
 第三位『Belsena Special Force』

前回の熱気にあてられたか、エントリーは50点超と2倍近くに。RPGも自作システムによる独自色を売りにしたものが増える一方で、疑似3D作品やリバーシ、シューティングと一挙にジャンルが広がりました。

 

総合優勝『Gravity』は、ぽり0655さんの奇抜な重力パズルという新ジャンル。
お手軽マウス操作なのに重力や慣性を感じるという謎の超技術です。

 

総合2位につけたのはあとらそふとさんの『魔人封印伝』

グラフィックと操作性の両面にこだわることで高水準の世界観の構築し、カードゲーム&すごろくゲームという奇抜なジャンルをトラディショナルなファンタジーのトーンでまとめあげています。

 

第3回 2011年
 優勝作品『マッドプリンセス ~ディオデラの野望~』
 準優勝『武神の目覚め』
 第三位『魔界王伝Ⅱ-異界の十二騎士-』

さらに応募がじわりと増えて、平均レベルも上がってきます。前回までの上位入賞者のあとらそふとさん、メガネさんが再度のランクインと、「常連さん」が登場しはじめました。ウディタユーザーという層がはっきり出来てきた時期ではないでしょうか。

 

優勝作品『マッドプリンセス ~ディオデラの野望~』。

前回参戦のあとらそふとさんが美麗な闘士育成シミュレーションで優勝です。
2018年には、この魂を受け継いだ『マッドプリンセス-華麗なる闘士たち-』も発表されています。

 

 

こちらは総合27位『戦乱の大陸 体験版』もっぴーさん。
こんなゲームまで作れるのか、という意味ではこちらのRTSも必見。
ぽこぽこ生み出した兵士がざっくりした指示でも自動で動き回るという、トンデモ技術。BGMまで自作です。後々、ウディタで作曲ソフトを作ってしまったのもこのお方。

 

第4回 2012年
 優勝作品『悠遠物語~空の大陸とアイテム屋さん~』
 準優勝『暗闇の迷宮』
 第三位『COSMOSカードゲーム』

ウディタ文化が成熟し、新規層やカジュアルユーザー獲得という裾野の拡大が起こった回と言えるでしょう。エントリー総数は70を超え、常連さんたちが牽引する一方、アイディア勝負のライトな作風も盛り上がってきます。

 

その結果、ウディタのマスコットキャラであるウルファールさんが飛びました。

総合【22位】『ウルファール飛ばし』ユウリ→節さん。

ネタゲーに見えて、その実かなりの技術力のミニゲーム。

 

優勝したのはあの言わずとしれた超有名作、らむらむさん『悠遠物語』。

タイトル画面までの導入からして一味違う作りこみに、大ボリュームの収集・探索ゲームのやりこみ要素を備えています。とっつきやすくて玄人も唸らせる傑作。かわいらしくまとまっているのも嬉しいですね。

 

第5回 2013年
 優勝作品『帝国魔導院決闘科』
 準優勝『アクアリウムス』
 第三位『影明かし』

第4回までで単純に人が増えたわけですから、第5回ともなればいよいよ混沌として、お祭り騒ぎの感が強まってきましたね。

常連さんが安定した品質で高順位をキープする一方、これらをおさえて「納豆をこねるだけ」という作品が上位にマークするというまさかの番狂わせ。リアルタイムで眺めていたら、どれだけ楽しかったことか。

 

総合5位『納豆』NAO/ひげさん。

マウス操作ながらに異様なまでのリアリティ。迫真の納豆こねシミュレーターです。

 

優勝作品は早川 雪子(川崎部)さんの『帝国魔導院決闘科』。

39人のクラスメイトを端からぶっとばして技を習って『災厄』を阻止しましょう。RPGとADVの皮をかぶったTCGやTRPGの匂いの香る実質パズルなループモノ

作者さんご自身の紹介文がキマっていて、ちょっとこれ以上の説明が余人にはできないレベル。なにはともあれやってみて、というべき怪作。

 

第6回 2014年
 優勝作品『RainyTower』
 準優勝『召喚指揮候補生』
 第三位『ロードライト・フェイス』

円熟期を思わせる回です。
総評によれば、一般投票者さんひとりひとりの投票数が増えたそうで、作品と作者とユーザー、三者の対話が深化している時期ですね。

 

優勝作品は標準誤差StRさんの『RainyTower』。


ウディタといえばケモなわけですが、ついにケモノ主人公ゲームの優勝です。これはもう感動ですよ。物語性もぬかりない快作フライトアクションです。

 

総合9位、ぴけさんの『うさりずむ』画期的な作品です。

ウディタ製の音ゲーは以前からありましたが、本作のBGMはまた別のウディタ製作曲ソフト『ウディケンサー』にて作られていますこちらでもレビューしております。

 

第7回 2015年
 優勝作品『キャンディリミット』
 準優勝『fairy song ~歌う革命~』
 第三位『WALL+ACCELERATION』

第5回でウディコンはいちどピークを迎え、第6回では円熟の様子がうかがえましたが、第7回以降のウディコンもいったん「踊り場」に入ったように見受けられます。停滞ではなく、次のステップへの静かな変化というわけですね。

 

優勝作品はsunoriさんの『キャンディリミット』。

ほのぼのお菓子屋経営SLGかと思いきや……の畳みかけが光ります。ここで語ってしまうにはもったいない、「まさか」の結晶。バトルもあるよ!

 

シックにまとまったどきぃさんの『神はその身を盾にする』も総合10位にマーク。あの『巡り廻る。』を作られたゲ製うんかん。さんですね。

 

第8回 2016年
 優勝作品『収穫機道ろぼふぁーむ』
 準優勝『箱庭フロンティア』
 第三位『電子ゲームブック 自由落下』

主催者SmokingWolfさんの総評は、第7回以降、いつも「今年こそ規模が縮小すると思ったけれども」とはじまります。そろそろ失速するだろうという主催側の弱気を、良い意味で裏切るウディタユーザーの底力が発揮されていますね。

 

総合6位『Defence Saviors』はStrayひろまさんのタワーディフェンス系ゲーム。

ユニットを置くだけ置いたら、時間経過のAI任せと遊ぶ分には手軽ですが、作るとなると技術力が問われるジャンル。これをクォータービューの美麗マップと多数の新設機能付きでまとめあげておられます。

 

堂々の優勝は『収穫機道ろぼふぁーむ』

作者は『うさりずむの』ぴけさんですね。とにかくキャッチーな勢いバッチリのサムネで吸引、至れり尽くせりのユーザビリティで、独特のシステムの基本や魅力を余すことなく伝えきります。チュートリアルがもうおもしろい。

 

第9回 2017年
 優勝作品『夏雲の島の宝船』
 準優勝『箱の中のバーディ』
 同率三位『夢遊猫イミテイション』、『ひとりぼっちの竜の神話』

「今回でこうなら、第10回はどうなってしまうんだ」なんて思わせてくれる熱い夏となったのが第9回です。

グラフィックやシステムともに技術レベルはさらに向上。オンラインランキング、自動アップデートやメッセージ高速化などの親切機能の搭載率も高く、その上で視覚的にもたいへん凝った作品が並んでいます。

商業レベルじゃん!? というものが、本当に多いんです。

 

そんななか、優勝に輝いたのはhalkyさんの『夏雲の島の宝船』

ゲームボーイ後期を思わせるグラフィックや操作感が実に快適。夏休み時期に開かれるウディコンにマッチした、真夏の冒険というフレーバーもたまりません。

前回優勝の『収穫機道ろぼふぁーむ』も夏っぽい作品ですし、ウディコン時期に合わせた「夏」のフレーバーがミソなのかもしれませんね。

 

その一方で、ひらめき重視の意欲作もしっかり注目されるのがウディコンの懐深さ。

ダラダラアリさんの『Rice Ball Summer』が総合【15位】に入賞したのがその表れでしょう。
おにぎりを操作して海辺で日焼け! 焼きおにぎりになろう!
という一発ネタなわけですが、しっかり要点を抑えた作りだから、ついつい熱中してしまう作品です。

 

 

 

第10回ウディコンは7/22(日)スタート!

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楽しみですね。僕も1ユーザーとして遊ばせていただきます!

 

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